アニメの愛好者にとって意外に使い道がありそうで無いもののなかに「缶バッジ」が挙げられます。
色んなアニメ商品の特典についてることも多く、商品としても安価で買うことができるのですが、
昨今「キャラクターの可愛さ」を前面に押し出した缶バッジが多く、保管はできても実際にバッグにつけたりする、小物としての実用性が低いのです。
そんな中、以前自分が購入し、今でも愛用しているピンバッジがあります。
あるアニメの専門店に行った時のことです。そのアニメはファッションブランドとコラボをして
実用性を追求したアニメグッズを販売しています。
そこで発見したピンバッジは自分の心に刺さる素晴らしいものでした。
軍事アニメなのですが、そのアニメの登場キャラクターのパーソナルイメージや所属部隊の認識票を意匠化したもので、何も知らない人が見ても十分にカッコいいものでした。
素材もブロンズ製で、安っぽさは一切なく、説明しなければ絶対にアニメのグッズとは気づかれないでしょう。
ただ、価格もそれなりにして(一般的なアニメグッズの缶バッジの20倍ほど)
作品への愛を試されるバッジですね。
でも私は迷わず購入。それ以来、私のバッグにはそのピンバッジが重厚な渋さを出しながら存在感を放ってます。
ピンバッジをつけてることに気づかれても、
「お、カッコいいピンバッジだね。」
「あれ、それはもしかして、あのアニメのピンバッジですか。すごくかっこいいですね。」
と好意的な反応をいただいてます。
缶バッジが量産される理由も、なんとなくですが推察はできます。
まず、何と言っても材料費が安い。
材質も、ブリキやアルミなどを使い、むしろ「安っぽさ」を売りにするかのような仕上がりですが、
キャラごとの缶バッジを大量に生産することによって安っぽい缶バッジに
「コンプリートコレクターアイテム」の価値を与えて薄利が(場合によっては意外な高利益も)狙えます。
ただ、この販売戦略は粗製乱用のそしりは免れず、時に商品化の元になっている作品のイメージを安っぽくさせてしまう弊害も含むかと思われます。
そういった意味では、安価なグッズだけ作り続けるのではなく、より資金的余裕があったり、作品のブランドイメージを高めるような本格的なグッズを作ることも長期的視点では必要だと思います。
あのピンバッジに出会って数年たちますが、今後も私のバッグには「分かる人には分かる」
通なファンアイテムとして輝き続けてくれることでしょう。